遅くなりすみません。

Chronic Stress Triggres Social Aversion via Glucocorticoid Receptor in dopaminoceptive Neurons.
Niwa, et al. 2013 Science


social defeatの後の行動変化(忌避反応)におけるGR(グルココルチロイド受容体)の関与について迫った論文です。

VTAのドパミン作動性ニューロン選択的なGR除去(Cre)ではdefeat後の忌避反応に影響なし。
投射先であるNAcのドパミン受容ニューロンで選択的に除去すると、defeat後に見られるはずの忌避行動が消失した。

HPA系活性化、不安様行動、恐怖反応に変化はなし。

NAcにおける急性defeat後のドパミン上昇が観察されなかった。
defeat後に見られるはずのVTAドパミン作動性ニューロンの活動性上昇が見られなくなった。
忌避行動の消失は、薬理的にドパミン神経の活動性を抑えると模倣できた。

以上から、defeatストレス→グルココルチコイド上昇→ドパミン受容体ニューロンのGRに作用→フィードバックでドパミン作動性ニューロンの活動性上がる→ドパミン放出により、忌避行動が起こる

といった流れが推測できます。
様々な論文と合致する内容ですが、フィードバックに関してはおそらく予想の域を出ないので、今後の研究に期待です。


ヅカ