オリゴは大人になってからも新しく生まれる

Oligodendrocytes Dynamics in the Healthy Adults CNS: Evidence for Myelin remodeling
Keylene M. Young et al
Neuron(2013)

オリゴデンドロサイト前駆細胞が青年期でも分裂を続けることは示唆されてきましたが、この役割は分かっておりません。今回、

・白質、灰白質に関係なく青年期でもオリゴデンドロサイト前駆細胞が分裂を続ける
・分裂した前駆細胞は少なくとも一定量は成熟オリゴになり、長期生き残る
細胞分裂の速度は脳領域により異なる
・分裂速度は、年齢を重ねるごとに遅くなる
・大人になってから形成されたミエリンは、多くのランビエ絞輪を持ち、ひとつひとつの長さも短い

ということがわかりました。
ポイントとしては、殆どがすでにミエリン化されている視神経でも、オリゴが新生し続けるというところです。これらのオリゴは、ミエリン化されていない軸索を新たにミエリン化するだけでなく、すでにミエリン化されている軸索の再ミエリン化に寄与していると理論的には考察されていますが、その様式など具体的には示されておりません。

新生細胞標識と細胞染色中心に研究を進めていて参考になります。
大人になってから形成されたミエリンの形態の違いが何を意味するのか、気になります。

ヅカ